あそび心 有岡大貴 ボーイズラブ文庫
ひかりは唇を噛み締めて俯き、ソファの上で身を小さくした。「あー、ほんとだね」。
「厩舎(きゅうしゃ)の掃除とか馬のエサやりのお手伝いをしても、それはオレの仕事じゃないよ」。
思わず恐縮する。「あの券の残りを賭けてもいいよ?」。つまり、普通のサラリーマンをしている和泉靖明で、こちらの年齢も二十代後半といったところ。だが今では、由良がこの紫の館に住んでいる。キスだけで息があがっている蒼空は、何も言い返せない。それが雅之の言葉でなのか、それとも苦しそうな表情のせいなのかは自分でも分からなかった。
「他の教師とかが居る時には、野村先生て呼んだるけど、それ以外はこれまで通りや。どうしてもヤスちゃんて呼ばれるんが嫌なんやったら、すぐにでもオレの担任やて思えへんようにするで」。
「ふあぁ……何か眠くなっちゃった。お風呂入って寝ようかな」。背後から不意に首根っこを掴まれ、嘉瑞は本当に野良猫のように手足をばたつかせた。「おまえは来なくていいんだよっ、部外者だろ!?」。愛してる。
「フン、嫌なら俺と別れればいいだろ」。だが、そこに電車の警笛が聞こえてきた。「仮に、わたしが君のためにやったのだとしても、それでもよいではないか」。「イヤなことは先に済ませておいた方がいいだろう?」。「朝帰りか?」。少し癖がありそうな髪を、ゆるく自然に流して短くまとめてある。ずっとおかしなことが続いて気疲れしていたし、高見にもいろいろ言われて……、それが正論なので何も言い返せなかった。
ボーイズラブ小説作品紹介
初めて二人で迎える夏を、トオルと飯島は一緒に過ごせない。しかし、ロイスの提案により、慰安旅行で伊豆に行くトオルの帰りに合流することを決め、飯島は友人たちと箱根の別荘へ向かった。別行動を取るなか、トオルは宿泊先の温泉宿で、美大の先輩という男に勝手な勘違いをされ、危険に身を晒していた。同じ頃、突然、別荘に現れた母・芙貴子に驚く飯島は、トオルの危険など知るはずもなく……。
タイトル:終わらない週末ベッド・サバイバル
著 者 名:有馬さつき
レーベル:アイスノベルズ
発 行 元:講談社
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有岡大貴の最新関連情報
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